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不思議な和尚さん

更新日:2016-01-26
むかしむかしある村に偉い和尚さんお一行が泊まる事になりました。
その為に村では前もってこんなおふれがまわりました。
『和尚さまは犬が苦手だから犬は必ずしっかりとつないでおくように。
またご飯を食べるところとお風呂に入るところは決してのぞかないように』
さて和尚さんの宿となった庄屋さんの家では大変な気の使いようです。
ご飯の時もお風呂の時も周りに屏風をめぐらせて誰にものぞかれないようにしました。
でも後方付けをした人は
「あれまぁ。何て行儀の悪い和尚さんだろう」
とあきれました。
何しろご飯があちこちに飛び散っているしお風呂もあちこちにお湯が飛び散っているのです。
まるで犬や猫がご飯を食べたりお風呂に入ったりした後のようです。
その夜庄屋さんが和尚さんに頼みました。
「和尚さま。どうかお泊まりいただいた記念に一筆お願い致します。」
すると和尚さんは筆を取ってスラスラスラッと何やら難しい字を書いてくれました。
けれど上手すぎるのか下手すぎるのかその字は誰にも読めません。
次の朝和尚さんがカゴに乗って出発しようとしたのですがどこからか二匹の野良犬が現れて
あっという間に和尚さんを噛み殺してしまったのです。
さぁ大変です。
すぐに村人が和尚さんのお寺に知らせに行きました。
すると不思議な事に村へ行く予定だった和尚さんは病気で寝ていると言うのです。
そしてその和尚さんが言うには村へ行った和尚さんと言うのはお寺のやぶに住んでいた
タヌキではないかと言うのです。
何でもお寺の山門を直す為に和尚さんが寄付を集めに出かけようとしたのですが
病気でそれが出来なくなり和尚さんに可愛がられていたタヌキが病気の和尚さんの
身代りとなって寄付を集める旅に出かけてのではないかと言うのです。
その話を聞いた庄屋さんと村人たちは
「そう考えれば奇妙なおふれも納得できる。可愛がってもらった和尚さまに恩返しするとは
タヌキとはいえ感心な心がけじゃ。お寺へ運んで供養してもらおう。」
「夕べ書いてもらった字は家の家宝としよう」
と涙を浮かべて言いました。
やがてこの話しが広まり山門を直すための寄付がたくさん集まったので
お寺には見事な山門が出来たということです。

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